RSS
 

「結」の心

11 6月

集団作業は楽し
  数日前に、「里芋の草取りと小ずいき切り(余分な茎を切って一本立ちにする)に出てもらえんか」と「農事組合法人かたせ」の理事長のN三から電話がかかってきた。月曜日に作業ができる者と言えば、我々「退職組」と60歳から70歳ぐらいまでの母ちゃん(ばあちゃん)達だ。

里芋の草取り。かなり生えていたが、仲間の力によって短時間で終わった。。

  午前7時に法人の里芋畑に集合。里芋を植えたマルチの穴からかなり大きな草が顔を出しているのだ。各馬一斉にゲートインではないが、一列に並んで作業をするのだ。

  その間、手は忙しいが頭は暇だ。世間話や野菜作りについてわいわい言いながらの作業だ。集団で作業をすることはとても楽しい。普段滅多に話をしたことのない人とも話すことができる。

  昔も、共同作業はあった。「結」と書き、私の村では“い”といったが、他地区では“ゆい”と言っている場合が多かった。一人で田んぼの中へ入っての作業は、退屈で能率も上がらないし、楽しくもない。

  そこで、お互いが日数を決めて共同で作業をするのだ。早朝から作業をするので途中でお腹がすく。そんなとき、その日、作業が行われる家からは、黄な粉のおにぎりや漬け物や蕗の煮物などが出たのだ。それらを畦に腰をかけて雑談をしながら食べるのはとても美味しい。

  私達が子供の頃大人達はこうして共同で作業を行っていたのだ。私達子どもも、除草機を回したりするときなどに、この「結」を行ったものだ。友達と一緒に作業をすることで、単調な作業も飽きずにやることができた。

作業を終えて菓子を食べながらの楽しい語らい。普段話さない人との語らいに感謝。

  今日の里芋の草取りなども、同じような雰囲気だ。作業をしている人達の年齢も私の前後なので、皆「結」の経験者だ。作業を終えた後、お菓子を食べながらしばし雑談を楽しんだ。

  今の若い人達はこうした経験がないだろう。集団で作業をすることの楽しさを味わったこともないだろう。今は、会社組織にして集団でこうして共同作業をしているがこうした手段作業も長くは続かないだろう。

  近い将来は、この法人の維持さえ危ぶまれる。誰かに「丸投げ」する時期が近い。この法人ができるまでは、村の何人かはそのような状況であった。なんとしても、この法人を維持しなければならない。

  「疲れる作業は大勢で短時間でやる」というのが、法人の理事長の考え方だ。今日も、作業は午前7時から2時間で終わった。腰が痛くなる前に作業は終わった。田植えや稲刈りは一日中作業があるが、それ以外の作業は大勢で短時間でやることが多い。

  身体に無理がかかっては長続きしないからだ。だから、私も安心して作業に出ることができる。なんとしてでも、この「農事組合法人かたせ」を維持していかなければならないと思う。

買ったトマト苗の脇芽をポットに入れて、新たな苗を作る。花が咲くまで大きめのポットで家内が育てる。

(日記 午前7時より二時間、「農事組合法人かたせ」の里芋の草取りと小ずいき切り。その後、帰宅して木曜日発行の「かたせ瓦版」作り。第2週はA4の裏表版、第4週はA3の裏表版(A4で4ページ)を発行することにしている。今日はA4版なので簡単にできた。毎回、何か一つは家族で話し合うことのできる話題や写真を掲載したいと思っている。家内はトマト、キュウリ、オクラ、アマ売り、黒瓜の苗作り。)

 
 

Leave a Reply