RSS
 

Archive for 7月, 2018

和太鼓『野良打ち』について

25 7月

神社の太鼓 かつては、どこの神社でも秋祭りなどには長胴太鼓が境内の片隅に置かれていた。そして、太鼓の好きな者や子供達が太鼓を叩いていた。時には地元のおじさん達も楽しそうに太鼓を楽しんでいたことを思い出す。

個人打ち(野良打ち)と団体打ち 太鼓の楽しみ方もいろいろである。かつては、地元の神社で大人達が楽しそうに叩く太鼓を見ていた子供達が、
「いつかは自分のあのように、かっこよく太鼓を叩きたいものだ」
と密かに思い、見よう見まねで太鼓を練習したものである。町の中心にある神明神社でも境内の片隅に太鼓が置かれ、太鼓好きがその周りに集まり、太鼓を見たり、自分で叩いたりして楽しんだものである。

こうした原則二人で叩く『野良打ち』は、今や各地の神社からすっかり影を潜めてしまった。左義長ばやしを別にすれば、太鼓と言えば団体打ちが主流になってしまった。そして、神社で太鼓の音を聞くことはなくなってしまった。太鼓と言えば、部活動で練習したり、大きな会場でイベントの時に楽しむ鑑賞中心の芸になってしまった。個人でも団体でも楽しむことのできる素朴な芸であってほしいと願っている。

『勝山ふるさと祭』で“野良打ち”復活を願う 各地域で○○太鼓を創設してきた私にもその責任の一端はあると思っている。そこで今回の『勝山ふるさと祭』の芸能発表では、敢えて“団体打ち”の形をとらず、“野良打ち”を中心に太鼓の楽しさを伝えたいと思っている。
幸い、和太鼓集団「倭」に所属していたプロの和太鼓奏者・大久保哲朗さんや大日太鼓の浅井さんが主旨を理解して下さり、“野良打ち”で太鼓の楽しさを伝えて下さるとのことである。
また、中学校で大久保さんに和太鼓を教わった南部中学校の生徒さんも“野良打ち”に参加してくれるとのことである。
“野良打ち”と“団体打ち”の二つのスタイルで誰もが和太鼓を楽しむ雰囲気が生まれ、地域の祭りで太鼓の音が響き渡ることを期待したい。