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母に捧げる歌

母に捧げる歌 ~母の三十三回忌に贈る~

歌 旭 義明
作詞/作曲/編曲/吹き込み いなか もん

 

1.四十を前に 夫を亡くし
  子どもを三人 抱えて涙
  わずかな田畑を 耕して
  その日暮らしが 始まった
  現金収入 なくした後は
  化粧もせずに 日雇い仕事
  守るものある 女の強さ
  朝から晩まで 働きずくめ

  あー あああー あー あああー
  大黒柱を 失った
  我が家をおそう 生活苦
  親父の願い 胸に秘め
  疲れた身体に ムチを打つ

  何のために 生まれてきたか
     母の人生 きつかった
  何のために 生きてきたのか
  疲れ紛らす コップ酒
  母の姿に 父を見た

2.悲しいことは 続くもので
  生死をさまよう 事故に遭い
  頼みの身体が 駄目になり
  病に伏せる日 多くなる
  子どもの集金 あるたびに
  近所へ出かけて 工面する
  子どもが恥を かかぬよう
  そっとお金を 差し出した

  あー あああー あー あああー
  親父や子どもの 古着を着ても
  卑下することなく 明るく生きる
  そんな苦労を 見ていたはずが  
    詫びても足りない 反抗期

  何のために 生まれてきたか
     母の人生 きつかった
  何のために 生きてきたのか
  母の背中が 語ってる
  子育てだけを 生き甲斐に

3.楽な暮らしを 夢に見て
  賞金目指して 漫画を描けど
  落選続きで 気が滅入る
  才能なくても 夢は追う
  無理だとわかって いるのに俺は
  ギターを買ってと 困らせた
  ベニヤ作りの 粗末なものも
  母が汗した 宝物

  あー あああー あー あああー
  大学卒業 できたのは
  母の支えと アルバイト
  願いの一つが 叶ったと
  喜ぶ矢先に 帰らぬ人に
                              
  何のために 生まれてきたか
  母の人生 きつかった
  何のために 生きてきたのか
  母の心が 今わかる
  母の願いを 忘れまい

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