芋と生姜と旨い米
かつて私達の地区では多くの者が「里芋」と「しょうが」を作っていた。「片瀬」と言えば「里芋とショウガ」と言えるほどの特産物だったと思う。昔、勝山市でNHKののど自慢があったとき、勝山市の特産として我が片瀬の「里芋とショウガ」が全国に紹介されことを覚えている。
しかし、最近は、里芋は大野市の上庄地区にお株を奪われ、ショウガはあまり作られなくなってしまった。かつての栄光を知っている者としてはさみしい限りである。
しかし、村の一部の者は、今でも里芋やショウガにこだわり少量ではあるが生産を続けている。私も、昨年から、自分としては多めに里芋と生姜を栽培し始めた。ショウガは県内にはそんなにライバルがいないが、栽培には大きな壁がある。
種ショウガが高価であることだ。それならば自前で種ショウガを保存できないかということだが、温度管理が難しいためにこれまでは不可能であった。この壁さえ突破できれば確実に特産になると思っている。本気で種ショウガの生産に取り組む価値はあると思う。
最近は、「芋と生姜と旨い米」が我が村の“キャッチフレーズ”である。ショウガは、特に健康によいと思っている。低体温になりがちな現代人には最高の食材である。何とか、壁を乗り越えて我が村の特産にしたいものだ。
さて、今日、6月15日は、日本で唯一のショウガ(=はじかみ)の神社である金沢市の波自加彌(はじかみ)神社の大祭のある。このことを村の神社の神主さんから聞きつけた前区長のTさんが、「一度参拝に行こう」と誘ってくれた。
そこで、今日は、前区長のTさん、「農事組合法人かたせ」の理事長のNさん、農家組合長のYさん、そして現区長の私が、午前9時に車で金沢へ向かった。途中で、休憩したりしながら、午後2時から大祭が始まる「 波自加彌(はじかみ)神社」へ到着した。
神社は、150段の石の階段を登った頂上にあった。かなり多くの人が参拝していた。拝殿の中も、拝殿前の椅子席も満席だった。私達は、椅子席の横に敷かれたブルーシートの上に座って参拝した。
この神社には、高知県始め全国の生姜産地、菓子メーカー、漬け物メーカーなどから生姜や生姜を使った製品が供えられていた。ショウガの漬け物、ショウガの入った菓子、ショウガプリン、ショウガの入ったご飯、ショウガフレーク、ショウガ入りパン、ショウ
ガ蜂蜜などショウガを使った製品がたくさんあることを知った。
神事では、すり下ろした生姜を熱湯に入れて姜湯湯を作り、それを笹竹につけて辺りを清めたりするなど、独特の神事が行われた。その後の「なおらい」では、御神酒の代わりに「かわらけ」に生姜湯を入れて参拝者に配られた。
全国唯一のショウガ神社という事で、存在感があり、多くの参拝者を集めているのだった。「全国でただ一つ」というものを作れたら存在感を増すということ、ショウガだけでも経済的にいろんな発展があるということを私達4人は実感することができた。
(日記 午前9時に自宅を出て、1300年の伝統がある金沢市の波自加彌(はじかみ)神社の大祭に出かけた。
いろんな貴重な体験をする事ができた。行き帰りの車の中でまちづくり、特産物作りなどいろんな話しをすることができた。午後5時前に帰宅。今後の特産物作りやまちづくりの参考になった。)