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Archive for 3月 17th, 2012

ハワイ旅行記 二日目 真珠湾見学

17 3月

アリゾナ記念館見学
  午前6時半にホテル前でツアーバスを待つ。今日は『真珠湾まるごとヒストリカルツアー』の日だ。バスはホテルを回りながら、真珠湾に向かう。ハワイに来たら、是非とも見ておきたい施設だ。

戦艦ミズーリ-の艦内を見学。

  午前6時半にホテルを出て、午前7時半頃には真珠湾に着いたのに、アリゾナ記念館へ入れるのは午前11時過ぎだ。その間、旧日本軍の人間魚雷回天などを展示するボウフィンパークや真珠湾に係留中の戦艦ミズーリーを見学した。

     大日本帝国の降伏文書調印式は、1945年9月2日に東京湾に停泊する戦艦ミズーリの甲板上で行われ、アメリカ合衆国、イギリス、フランス、オランダ、中華民国、カナダ、ソビエト、オーストラリア、ニュージーランドが調印して日本の降伏を受け入れた。

 この戦艦ミズーリーの甲板上には、調印式の写真や降伏文書の写し、調印した場所を示すプレートなどが置かれていた。また、この戦艦は、近代装備で衣替えし、湾岸戦争にも参戦しているのだ。

日本の降伏文書に署名する連合軍最高司令官マッカーサー(上左)、重光葵外相(上右)、梅津美治郎参謀総長(下左)と降伏文書調印式の会場を示す甲板上のプレート。

  今は、誰もが見学できる場所になっているが、かつては様々な戦争に参加したアメリカの

アリゾナ記念館(アリゾナメモリアル)
 あちこち見学しているうちに、午前11時になった。いよいよアリゾナ記念館の見学だ。アリゾナ記念館は海上にあるため、見学者は、まずビジターセンターを訪れ、そこから専用ボートで記念館へ渡るのだ。

 ボートに乗る前にセンター内の劇場で必ずドキュメンタリー映画を観なければならない。スクリーンには日本軍の攻撃が映し出されている。館内にはアメリカ人もたくさんいるが、中国人もたくさん来ている。さすがに日本人としては、申し訳ない気持ちになった。

  映画が終わって、前方のドアが開き、そこからボートに乗って、真珠湾に浮かぶ記念館に向かった。記念館は沈んでいる戦艦アリゾナの真上に建設されているのだ。ボートが接岸し見学者は順番に館内に入った。

海底に沈む戦艦アリゾナの真上に建設されたアリゾナ記念館。

 館内は遠くから見ているよりはかなり大きく、両側の窓や館内の床に開けられた大きな窓から沈んでいる戦艦アリゾナを見ることができる。海上には突き出ている赤く錆びた主砲台の周囲から今も油が流出していて何とも痛い痛しい。
 
  そして、日本軍の攻撃により戦死した1177名の遺体が、今も戦艦アリゾナと共に水の下に沈んでいるのだ。戦争の悲惨さや歴史の現実、そして二度と戦争を起こしてはいけないということを思い起こさせる施設となっているのだろう。

 日本人の私は、複雑な気持ちで海底に沈没している戦艦を眺めていた。1177名の名前の書かれた大理石の前で妻と共に合掌した。幸運にも生還した兵士が、その後亡くなった場合には、本人が希望していれば潜水夫が遺骨を沈没した館内に納めるのことだった。

アリゾナ記念館の模型。海底の内部がよく分かる。

 かつての戦友と共に眠るというのだろうか。私は、ハワイでの見学の第一番目にこの地を選んだ。今の若い人達は、常夏の楽園ハワイとこの悲劇の場所・真珠湾が結びつくだろうか。思わずそんなことを考えた。

 それと同時に、このアリゾナの悲劇を「日本人の奇襲」として済まされるのか。ここに至るアメリカの行動、それ以前の日本のアジアへの侵攻、……。何もかもがこの悲劇を招いたと私は思う。

 ガイドの日本人も、私達が単純に考えないように解説しているように思えた。日本語のガイドがついているツアーに一人のアメリカ人(日本語が分かる)も同行していた。同じ解説を聞いて彼はどう感じただろうか。

今も油が流れ出ている戦艦アリゾナの船体。

 いずれにしても、多くの犠牲者を出す戦争は避けねばならない。国を動かすリーダーの責任は重い。それらを選ぶ国民の責任もまた重い。午後1時過ぎ、複雑な気持ちで真珠湾を後にした。

ハワイ最大のショッピングセンター
  遅い昼食をとり、ハワイ最大のショッピングセンター「アラモアナセンター」へ出かけた。ここではトロリーバスの降車地点と乗車地点が異なっているのだ。バス乗り場を探すのにとても苦労した。

(日記 午前中は総会資料作り。午後1時半から世界遺産講演会に出かけた。午後4時より『親子和太鼓教室』。かなり忙しい一日だった。)

アリゾナ記念館へ渡る船(上左)、記念館内部(上右)、今も1177名が眠る海底の戦艦アリゾナ(下左)、犠牲者の名前の掘られた大理石の壁(下右)。

 

ショッピングセンターのセンターステージで行われている高校生のアトラクション。

 

センターでのバンド演奏。

 

定額で乗り放題のワイキキトロリーバス。窓ガラスも入り口のドアーもない。ガイドは運転手。ハワイの風を感じることが出来た。