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中学校再編~高校の立場で考えると~

12 3月

中学校が併設されると高校生や高校教員にとってどんなメリットがあるのだろうか
 現在の勝山高校のグラウンドに中学校が建設されると、高校生や高校教員にとってどんなメリットがあるのだろうか?急には思いつかない。今回の勝高併設案は、元々勝山高校の活性化とか、定員増を期待されてのことだと何度も説明されてきた。

通学方法が大きく変わる高校生
 中学校が併設されれば、現在の勝山高校やその中にできる中学校へ通う生徒の総数はかなり増えることになる。そのため、北部中校下全域、南部中校下の大部分の生徒がスクールバス通学を強いられることになる。そうでなければ家庭の車による通学になる。

 従って、現在の勝高生はバス通学、家庭の車での送迎のいずれもが、ジオアリーナにできるバス停か駐車場で車を降りなければならないことになる。そこから、国道157号線を横断するために、中学生と共に地下通路を通らなければならないことになる。

 現在の想定では、おそらく中高生の半分以上が短時間にこの地下通路を通らなければならないために、そこでは、相当の混雑が予想される。地下通路は現在の計画では「上履き帯」と「下足帯」に二分されているために、地下通路の幅はそんなに広くは取れないので、追い越しも簡単にはいかないだろうから、中高生の歩く速さが異なればいずれにもストレスになるであろう。

中学生との校舎の共用はどうだろうか?
 現再編計画では、2つの体育館やグラウンド、図書館(メディアセンター)は中学校と共用されることになる。また、高校の特別教棟の一階には中学校の理科室や技術室、2階には高校の理科室、3階には中学校と高校の各音楽室、そして各階には中高の共用部分があるという環境は、高校生にとってはどうだろうか。

 常に、高校生は、中学生と出会うことになるのである。それが高校生にとってどのようにプラスになるのだろうか。中学校の先生方とも、何かにつけて出会う環境は高校生にとってどうだろうか。

 高校生は、中学校の先生と常に出会う環境を嬉しいと思うだろうか、それとも、一度は離れてみたいと思うだろうか。いろんな情報が双方に入ることになるだろう。果たして、高校生はどう感じるだろうか。

 校舎やグラウンドの使用、そして、部活動の場所を巡っても、年下の中学生を優先させて考えるべきか、それとも、元々高校の校舎に中学校が入り込んできたのだから高校生を優先すべきではないのかなど、意見の分かれるところであろう。どちらもゆずりたいし、ゆずりたくはないと悩むであろう。

高校の教員にとってはどうだろうか
 高校の教員にとって、中学校の校舎が併設されることにどのようなメリットがあるのだろうか。何かにつけて、連絡調整しなければ実施できないようなことになりはしないのか。

 何か問題が発生した場合に、その責任問題はどうすればよいいのだろうか?県立と私立が校舎を共有すれば、どのような問題が発生しどのように対処すべきか、予算的にどちらがどのような割合で負担すればいいのだろうか?

 何か行事を行う場合に、中高が一体となって行うべきか、独自に行うべきか、いずれの場合にも、両者の調整が必要となろう。煩わしさを上回るメリットが発生するのだろうか。

 進路面で、期待されるように中学生が併設される勝山高校に進学するのだろうか?元々、中学生は多様な方向に進むことになり、併設によって普通科という特定の学科へ進む生徒を増やすことができるのだろうか?

 精神的にもリセットしたい時期にある高校生や中学生が、中高一貫校でもない学校で6年間学校生活を送りたいと思うだろうか?一度は地元を離れて新たな場所へ旅立ちたいと思うのが、この時期の子ども達の素直な気持ちではなかろうか?

 高校生や高校教員とのこうした様々な議論が不足したまま、現計画が進められていることに違和感を覚えるのは私一人だろうか?今一度、検討する時間を持ってもいいのではないかと私は思うのだが。

高校生の登校経路は、「校門方向」と「ジオアリーナー地下通路方向」とに二分されるが

 

 

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