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「高校の先生の移動が楽だ」に違和感

02 3月

中学生の移動はもっと大変ですよ
 中学校再編に関して、市の関係者や準備委員の発言を聞いていて、いつも違和感を感じるのが次の発言だ。
「中高を併設すれば、高校の先生が簡単に中学校の教室へ行くことができる」というものだ。

 現在の計画では。英語と数学の授業で中高の教員のTT(チームティーチング)を実施するという。中学3年になったら、週に一度実施するとのことだ。高校の教員に事前の説明があったのだろうか。

 TTなどでは、高校の教員が簡単に中学校の教室に出向くことができるとの考えからの発言だろう。もちろん、他の場合もあるだろうが。

 中高併設すれば教員は容易に移動できるが、その裏では、併設によって遠距離通学を強いられる生徒がその何十倍も生まれるのだということに想いを馳せてほしい。毎日、数百人の生徒がバスや家庭の送迎、自転車で学校へ通うことになるのが統廃合によって生じる現実なのだ。 

 文科省の規定では、「中学生の通学距離は6km未満であることが望ましい」としている。しかし、特例としてそれを超えても認めるとある。あくまでも、特例によって認められるということだ。

 今回の再編によって、通学距離が6kmを超える生徒達がたくさん生まれる。6km未満でも通学は大変だろう。3kmを超えたらバス通学をしてもよいと決めてるそうだが、それは3kmを超えても通学は大変だからだろう。

 距離の遠近にかかわらず、中学生の多くは日々の登下校に対しては苦労するだろう。施設を共有しなければならないので、時間的には、何もかも高校生に合わせなければならないからだ。特に下校となると、季節によっては早く暗くなり、寒くなって心細いことだろう。

 大人は、5kmや10kmの距離は、車で10分程度で移動できるだろう。今後、間違っても、「併設によって、高校の先生の移動が楽になる」などと発言してほしくない。説明会などで、こういう言葉を市の幹部から何度も聞いたが無神経なことだと思う。これは他の人たちからもよく聞くので、一度書いておきたいと思う。

 それと同時に、事ある毎に、「併設すれば高校の先生の授業を受けることができる」とメリットとして繰り返すのもどうかと思う。義務制の教員に対して失礼ではないかと、少なくとも私は感じる。両方を経験しているから尚更だ。

勝山南部中学校の周囲には住宅地や田んぼが広がる。

 

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