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加点主義と減点主義

29 10月

意外と多い減点主義
  人を育てるのには「加点主義」と「減点主義」とどちらがよいだろうか。当然、加点過ぎだと思う。特に今の時代は。しかし、世の中、どちらかと言えば、「減点主義」がはびこっているように思う。

  日本の社会には、ひとたび何かでミスをするとその後は立ち直れない場合が多い。チャレンジして失敗すると、非難される場合が少なくない。したがって、冒険もせず、ミスも出ないようにしていれば、それなりに出世する仕組みができている。

  しかし、今のように厳しい時代には、「減点主義」では発展や進歩は望めない。子どもたちが、何かに向かってチャレンジし、失敗したら、周囲から責められるとしたら、あえて自ら前へ出ようとはしないだろう。

  世の中で新しい「モノ」を生み出すのは、「失敗」の中からである。失敗から人は多くのことを学ぶのである。その失敗を責めるのはなぜだろうか。組織の長は、長い目でモノを見られないからではなかろうか。

  ほとんどの組織は、10年先、20年先を視野に入れることはできないだろう。なぜなら、それぞれのリーダー(社長や監督、首相、大臣など)が、長期にリーダーでいる保証はないからである。

 したがって、目先の利益や成果を追いかけることになるのである。そうなると、失敗を許す余裕がないのである。結果的に、「減点主義」がはびこるのではなかろうか。

  少なくとも、親や家族は子どもの成長を長い目で見て、今がよくないからと非ばかりを責めるよりも、少しでもよいところを見つめてほめる「加点主義」の方がはるかに子どもを伸ばすのではなかろうか。

  ただし、常に自らを振り返り、失敗の中から学び姿勢は忘れてはならないと思う。一つの成功を得るために、百、千、万の失敗を経なければならないであろう。人の非ばかりが見える人間にはなりたくないものである。

(日記 午前中、某地区のSさんが左義長囃子に私の民謡が挿入できるかどうかを検討しているというので、その民謡の三味線譜を書いた。午後、そのSさんが三味線とギターを持って我が家へ遊びに来た。その後、オカリナの楽譜書き。午後7時半よりオカリナ教室。練習のあと12月に行われる『クリスマスコンサート』について話し合った。コンサートをするためには、かなりいろんなことをしなければならない。少しその分担も話し合った。)

 
2 Comments

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  1. 寺田幸彦

    2012年10月30日 at 12:48 AM

     全く同感です。
    先日テレビで失敗したら表彰される会社が紹介されていました。
    【社員表彰に「大失敗賞」 その“栄誉”に込めた思い】
     半年に一度、優れた成果をあげた社員に対する表彰制度を設けている機械部品製造業の太陽パーツ(堺市北区)。
    同じような制度を設けている企業は珍しくないが、最も顕著な功績を挙げた社員に贈る「社長賞」とともに、「大失敗賞」を設けているところがちょっと違う。
    「大失敗賞」の受賞者も、社員全員を前に社長から表彰状を受け取るという。
    社員はいったいどんな気持ちで“栄誉”を受けるのだろう?

     「大失敗賞」はその名の通り、大きな失敗をした社員に与えられる賞。
    もちろん副賞もつく。金一封1万円。失敗をほめられたうえに1万円とは…。
    もっとも、ただ単に失敗すればもらえるわけではない。
    ここがこの賞の賞たるゆえんである。

     「大失敗賞」の選考基準は、何か新しいことに挑戦したうえでの失敗であること。
    たとえその失敗によって会社に幾ばくかの損失を与えたとしても、「会社は失敗を乗り越えるノウハウを得たことになり、今後の事業展開にとってプラスになる」との価値判断がこの賞のカゲにある。

     「もちろん挑戦して成功すれば一番いいのですが、何もしないよりは挑戦して失敗する方がいい」と総務部の山根数豊さん。
    「失敗したからといって、代わりの人材もいない。一度失敗しても、次は活躍してほしい」と話す。
    社員が少ない中小企業にとって、人材を大事に育てたいという思いも込められているそうです。

     話が少し変わりますが・・・
    自分もそうですが、人には良い点(長所)もあれば悪い点(欠点)もあります。
    完璧な人などいません。
    また、自分の欠点には気が付き難いものですし、人から欠点を指摘されると誰でも良い気がしません。

    人と付き合う中で、その人の長所よりも欠点の方が目立つこともよくあることです。
    影で人の悪口を言ったり、批判する人も大勢います。
    何もしない人に限ってその傾向があります。
    同じ様に、否定的な事や後ろ向きな意見ばかり言う人と、出来ないかも知れないが前向きな意見を言う人がいます。
    どちらか言うと前者の方が一般的には多いと思います。

     しかし、人の悪口や後ろ向きな話をしても楽しくないし、そこからは何も新しい事は生まれません。
    自分は、出来る限りその人の良い面だけを見るように心掛け、
    前向きな言葉を意識して発していきたいと常に思っています。
    そうした考えを持った人が一人でも増えれば、まちづくりを含め地域の課題も解決できると思っています。

     
  2. Norio Yama

    2012年10月30日 at 9:00 AM

     「大失敗賞」の番組、私も見て感心しました。別の言い方をすれば「チャレンジ大賞」でもあるのでしょうね。

     「失敗によって会社に幾ばくかの損失を与えたとしても、「会社は失敗を乗り越えるノウハウを得たことになり、今後の事業展開にとってプラスになる」との価値判断がこの賞のカゲにある。」との考え方に大いに賛同できます。
     
     私は、高校の数学教員でした。教員の説明や参考書に書かれた正しい解法を暗記して正解を導く生徒と、失敗を重ねながらようやく正解にたどり着いた生徒がいますが、両者の間には大きな違いがありますね。
     当然後者の方が、新たな問題に立ち向かう力が大きいものです。そして、失敗を重ねながら学んだ経験は数学以外にも応用が利くと思ってきました

      できない理由を言うことは簡単です。「時間がない」、「予算(金)がない」、「やる人がいない」などと言えば簡単にできない理由になるんです。

      そんな後ろ向きの話しをしていては、全く楽しいことはありませんね。そんな暇があったらどうしたらできるかを考える方が楽しいですね。簡単にできないことでも。そうした気持ちを持っている人を非難することはよくないですね。気をつけたいものです。