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愛着

19 10月

廃棄か買うか
   約50年前に購入したハワイアンギターの第6弦が切れてしまった。よりによって、静岡でのOB会の演奏会の2時間ほど前のできごとだった。弦を張り替えているうちに、弦を巻く金具までが壊れて修繕不能となってしまった。

   当日は、第6弦を使わずに演奏会に臨んだ。不幸中の幸いで第6弦は、メロデーを弾くときには使わなかったので、実害は少なかった。コード(和音)をならすときには、不都合だったが。

   静岡では、「もう新しいハワイアンギターを買うしかないない」と思っていたが、帰宅してからインターネットなどで調べてみると、安物はあるがどんな音がするか分からない。

  そこで、今日、済生会病院へ定期検診に行くついでに、福井の楽器屋へ壊れたハワイアンギターを持って行った。そして、直るかどうかを確かめてもらうつもりで出かけた。楽器屋の店員が言うには、「一度やってみましょう」と言うことになった。

50前に購入した私のハワイアンギターは、数日前まで現役だった。

  経済的なことよりも、自分と青春時代を共に過ごしたこの50年前のハワイアンギターを廃棄するのは忍びなかった。完全に修繕不能だったら、あきらめもつくが、それを確かめないで、廃棄はできないと考え直した。

  6弦の内、5弦は健在なのだから、何とか直して使いたい。“古いから捨てる”ではなく、使えるなら使い切ろうという考えだ。済生会で週刊誌を買って読んでいると、『男の老前整理入門』という記事があった。

   『老前整理』とは、「定年」「還暦」までに考えておきたい「第2の人生」を豊かにするための儀式ということだ。確かにいらないものはたくさんあ離整理しなければならないが、使えるものは残して置いて最後まで使いたい。ハワイアンギターはまだ使えると信じている。

   私の壊れたハワイアンギターは、まさに自分自身であるような気がする。青春時代を共にしただけではなく、今また何かの役に立とうとしている。しかし、一部が壊れてしまった。ちょうど私が病気になったように。

  私の場合は、何度か病気で入院したが、壊れた私のハワイアンギターも、今楽器店に預けてある(入院している)。再び元気になることを祈りたい。そして、この楽器で周囲の人たちにきれいな音色を届けたい。

(日記 午前中、紙芝居作り。その後、済生会病院へ定期検診に行くため、早めに福井へ向かった。そして、壊れたハワイアンギターを修繕のため、楽器店へ持ち込んだ。その後、済生会で血液検査、しばらくして診察。少し数値が改善してよかった。帰宅してから、紙芝居作りを継続。途中で資料収集のため市立図書館へ行く。)

 
 

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