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分からないままに

17 5月

いかに意見を汲み上げるか
  世の中には、いろんな組織があり、いろんな人が組織を動かしている。しかし、リーダーや組織を動かす人が、何を考えどのように行動しようとしているかはなかなかわからない。一区民としては、「区の役員達がが何を目指しているか」を明らかにしなければならないと思う。

  一市民としては、市長や議員が何を目指しているか、なかなか分かり難い。断片的な情報しか分からない。知事が何を目指しているか、県議が何を目指しているか、これも簡単には分からない。断片的なものは新聞やテレビで報道されるが、簡単には理解できない。

楽しい田植え補助員。「コシヒカリ」の苗を運ぶ私(黄色帽にサングラス)。お茶を持ってきてくれた家内が写す。

 国レベルになると、安倍総理が目指しているものは、一部ではあるが、マスコミが連日報道しているので、かなりの部分の情報はつかむことができる。しかし、総合的に理解しがたい。経済政策の勢いに乗って憲法改正やTPPまで突き進みそうだ。本当は別の話で、それぞれに吟味しなければならないのだが。

  小泉総理の「郵政民営化」や「自民党をぶっ壊す」という言葉に何かはやってくれるだろうと、国民の多くが支持した。しかし、予想外の展開になった部分も否めない。私たちは、常時、政治家が、組織のリーダーが何を目指しているかに関心を持たなければならない。

   このことは、今回の原発事故で学習したはずだが、もう忘れてしまって関心を失いそうである。そう言えば、今日のニュースで「高速増殖炉原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)で大量の点検漏れが見つかった問題で、日本原子力研究開発機構(原子力機構)の鈴木理事長が、責任を取って辞任した。」とのニュース。

  点検漏れをめぐっては、原子力機構が昨年11月、延べ約1万件の機器の点検漏れがあったことが判明したという。その後の規制庁の立ち入り調査でも重要機器にも点検漏れがあったことがわかり、原子力規制委員会が、運転開始に向けた準備作業の中止命令を出すとのことだ。

  そもそも、鈴木理事長は平成18年から旧原子力安全委員会委員長を務めていたのだ。ところが、規制側から、推進側の原子力機構理事長に就任したとのことで、最初から問題視されていたらしい。結局、民意を無視した結果、「中止命令を受けざる得なくなった」と言わざるをえない。

  慎重派、反対派の意見に耳を傾け、安全確保のために万全を期せば、一万件の点検漏れは起こらなかっただろう。結局、賛成派ばかりの意見を聞いていると、どこかに甘えが生まれ、予期せぬ落とし穴に落ちることになるのだ。

故郷の山「大師山」と我が家(矢印)。

  組織のリーダー、政治家の皆さんも、反対派、慎重派の意見に耳を傾け、それらを説得するだけの万全の策を施せば、物事を推進できるのではなかろうか。今回の原発事故の最大の教訓であろう。

  今日のニュースでも、除染対象地域の5%しか除染が実施されず、除染された地域のほとんどで人が住むだけの低レベルの放射能になっていないとのことだ。もっと、原発に厳しい安全基準を設けておけばよかったのにと悔やまれる。残念ながら、私たち一般人は専門家の言うがままになって何も分からずにいたのだ。

(日記 今日は、『農事組合法人かたせ』の田植えで私は補助員。五月晴れのもと、「コシヒカリ」の植え付けを行った。仕事をしながら、いろんな話ができて有意義な一日だった。)

 
 

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