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バランス

30 1月

全体と部分、近くと遠く
  「 モノ」を見るのに、鳥の目のように全体的に眺めることと、虫のように周囲を細かく見る目が必要だと思う。ところが、この両方のバランスのとれた人物は少ないのではないか。

  でかいことを言い、グルーバルに考えているつもりでも、自分の周囲が見えていなければ物事をうまく進めることができない。ぎゃきに、身近なことばかりに目をとられて全体が見えない人も困る。

  原発を例にとれば、今日、明日のことばかり考えて動かすかどうかを判断するのはどうかと思う。20年先、30年先、50年先を見つめながら、どのようなエネルギーをどのようなバランスで組み合わせるのかを十分考慮に入れて考えなければならない。

  最近の政治の動きを見ると、今日、明日のことをどうしてくれるのかという国民の要望に応えるべく、短期的、即効的な政策が実行されることになる。常に近視眼的な政策が実行されるために、国全体の舵取りがうまくいかない。

  景気の気は気分の気だ。具体的に何も実行されないのに、新政権が誕生する前から、円安傾向が続貴、株価が上がっている。いざ具体的な動きが始まると、どこでどんな問題が発生するのだろうか。

  夏の参議院選挙を乗り切るために、与党は国民に経済問題ばかりに目を向けさせようとしているように思われる。しかし、これを与党のせいばかりにしてはいられない。というのは、国民もまた10年、20年先の日本よりも明日の日本のことが気になっているからである。

  国の利益よりも、我が家の利益を考えすぎる傾向がある。長い目で見ると、我が家の利益も失われかねないのである。物事を考えるのには,長期的な目と短期的な目のバランスが必要だ。

  蟻とキリギリスではないが、今を快楽的に生きようとすると、そのしわ寄せが近い将来自分に降りかかるということを肝に銘じておかなければならない。今こそ、遠近を見る目、すなわちバランス感覚のある政治家の出現が望まれる。

  人ごとでもない。自分も、5年先、10年先を頭に置きながら、今日明日をどう過ごすかを考えなければならない。人ごとにしているだけでは、世の中は何も変わらない。現政権を選んだのは私たち自身であるのだから、選んだ者の責任もある。

(日記 今日はパソコンから離れると決め、家内と二人で福井へショッピングに出かけた。ついでに、風呂へ入り大衆演劇を鑑賞した。かなり強烈な音量の音楽が会場に鳴り響いている。ここでこんな楽器をこのように使うのかと、私は編曲の勉強をしているようなものだ。現在出演しているグループは、今日が千秋楽。歌作りの参考になった。)

 
 

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