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Archive for 11月 15th, 2012

「雑談」の効用

15 11月

脳の活性化
  私は、雑談が大好きだ。といっても、後ろ向きの話や誰かの「自慢話」を延々と聞いているほど時間の無駄遣いはないと思っている。「よし、明日からも元気でやるか」という前への意欲が湧かないからだ。

  といっても、村の組合での共同農作業では昔話や農作業や作物の栽培法など、いろんな話が飛び出し、その中から今の時代に必要なものをくみ取りことができる。昔の生活の中での大事なものが再認識できる。

  今日、NHKテレビを見ていたら、雑談の効用が話されていた。あの「きんさん、ぎんさん」の「ぎんさん」の四人姉妹が『クローズアップ現代』に出ていた。彼女たちの平均年齢は93歳だそうだ。

  毎日、四人で雑談しているらしい。長寿について研究している学者が脳の働きを調べていた。それによると、脳の血流は、気楽な雑談をしているときは、かしこまって話をしているときの二倍以上になることが分かったのである。

里芋掘りの合間の休憩時間。作業中も雑談をしていたが、休憩時間は誰かの持ってきた柿を食べ、組合から出されたクッキーを食べながら楽しい語らい。退職してから農作業が楽しくなった。

  雑談をしていると、一人で話すのとは違って、 「そう言えばそうだった」と思うことが多くなるのだ。これは、脳の強化にはとても有効であるらしい。記憶力の強化になるからだ。脳の血流が多くなるということは、認知症の予防にも大きな効果があるそうだ。

  昔は、家族でも話すことがかなり多かった。というのは、農作業などは家族で一緒にしなければならないからだ。当然、話す機会が多かった。また、ゲームやテレビ等の娯楽もなかったことから、日中は友達と過ごし、夜は「いろり」の周りにいる時間もかなりあった。

  また、隣近所の人たちとも共同で作業をする「結」が当然のように行われていた。子どもも含めて、ずらりと一列に並んでの田植え。子どもは大人の半分ほどの「列」を受け持って田植えをしたものだが。

  こんなときは、それこそ雑談のオンパレードである。集団の中には、必ずユーモアのある人がいて、常に笑い声が絶えなかったのだ。人と人とが話す機会は、好むと好まざるにかかわらず、たくさんあったのである。

  研究者が言うには、「“雑談”が認知症や若返りに効果があるのは分かっているが、現代は逆の方向に向かっている。」とのことだった。高齢化するほど、孤立していく傾向にあるというのだ。

  普段気の合わない者同士が、歳を取ったからといって、「急に話をせよ」、「雑談をせよ」と言われても無理だろう。若いうちから、地区の人同士が気楽に話せる環境を作ることが、最後には住民一人一人のためになっていくのだと思うが、果たしてどれくらいの賛同者がいるだろうか。

(日記 朝起きると、雪が振っている。北谷地区では機能から除雪車が出ているという。いよいよ冬か。観葉植物を玄関や家の中へ入れた。その後、区の事務作業。午後は、宝くじ補助金の申請作業の続き。書類は一応役所に提出したが、他に、物品のカタログなどを揃えなければならなかったからだ。家内は、今日も、福井の娘のところへ子守りに出かけた。二人とも仕事で帰宅することが多いので保育園からの迎え等を手伝うためだ。夜は家内の作っていった豚汁を一人で食べた。わびしい。)