実体験の不足
今日たまたまテレビを見ていたら、二人の国会議員(民主党の細野氏、自民党の甘利氏)と橋下大阪市長、コメンテーターなどが消費税や原発などいろんな問題について話し合っていた。しかし、討論では国会議員は太刀打ちできないような感想を持った。
それは、国会議員の現場感覚のなさから来ているのではないかと思った。現在の政治は、多くの問題を国が決め、地方がそれに従うことが多い。あまりにも多くのことを国が決め、地方はそれに合わせて動かなければならない。これでは、特色ある地域を作りにくいのではないかと思う。金太郎飴だ。
そうなると、必要のない施設を地方が作り、それになけなしの金を使わなければならないことが多い。机上で官僚が考え、それを議員が決めていろんな政策を実施していく現在の仕組みを少し変えないと、地方はよくならないのではないかと思う。
国を動かす、数百人の議員や官僚の中のどれだけの人たちが、現場の経験を積んでいるのか気になるところだ。幼い頃から学校や塾との往復、予備校などを経て難関大学へ入学し、各省庁へ入る。こうした人たちが,国民の本当の要望や痛みを実感できるのだろうか。
テレビに話を戻すと、地方の事情をあまり知らない二人の国会議員が完全に「あなた方は何も知らない」と橋下市長に責められていた。民主と自民が原発などでは責任のなすり合いをしていた。司会者が、何度も「これからどうするかを話しましょう」と二人をいさめていた。
教員ならば、理解の遅い生徒の気持ちをどれだけ汲んで指導しているのか。農政を語る議員や官僚がどれだけ農業の問題に精通しているのか、気になるところだ。最低3年間ぐらい土と格闘し、現場で何が起こっているのかを体験してから、政策立案に携わっても遅くはないのではないか。
いずれにしても、今の世の中、世襲の政治家が横行し、庶民の苦しみや、地方行政の問題点をろくに理解しないまま、政治家として活動しているように思われる。首相も1年余りで次々と交代し、大臣も同様に短期間で交代する中で、本当の政治ができるのか。
アメリカの場合、大統領のほとんどが州知事や州の要職を務めている。いいか悪いかは別として、中国の最高指導者に上り詰めた習近平氏も同様に省の要職を経験し、貧しい田舎での生活も体験している。
これに比べて、日本の場合には、県知事が、いきなり首相になるようなことはあり得ない。がんじがらめの中で埋没してしまう。派閥の中で動きがとれなくなってしまう。そうした中で、弁の立つ者がタレントとして活躍している。リーダーの出にくい世界だ。裏では多くの金が動いていることだろう。
実体験の少ない人が国を動かすことが少なくない。机上で考えた政策を実施することが少なくない。社会での実体験をほとんど経験していない世襲の政治家が今回も横行するのだろうか。日本の夜明けは遠い。出でよ!実体験の豊富な実務的、理論的政治家!
(日記 午前8時半より、4選を目指す山岸市長の出陣式に出る。午前10時半より仏母寺で行われる開山忌に区長として参加する。午後は、NHKの日曜討論(録
画)を見て少し昼寝。その後、オカリナの編曲作業。1曲だけでもかなり時間がかかる。午後11過ぎにようやく2曲目の見通しがついた。)