想定外の異変に対応できるか
現職(高校教員)時代、夏休み中の補習授業は本当に暑かった。教える側の教員も、授業を受ける生徒達も汗を流しながら頑張ったものだ。それが夏というものだと、誰もが疑いを持たずにいた。従って、涼しくなる秋は本当に気持ちがよかった。
子ども時代は、家庭で暖をとるのは、炭の入ったこたつや火鉢だった。部屋にはすきま風が入ってきても、綿入れなどを着て対処したものだ。それが冬だったのだ。夏の部活動は、耐えがたい暑さであり、冬は逆に寒かった。しかし、春になれば暖かく、秋になれば」涼しくなったのだ。
夏は、「♪アイスキャンデー~♪」と自転車でアイスキャンデーを売りに来るおじさんがいたし、池には、スイカやキンカン瓜が浮かんでいた。自然に逆らわず、受け入れていたのだ。そして旬のものを食べた。戸を開けて蚊帳の中で眠ればそれなりに涼しい風も入ってきたのだ。
しかし、今はどうだろうか。学校にもエアコンが入る時代になった。教室も冷暖房が完備しつつある。こうした環境に慣れるとなると、外での部活動は過酷に思えるだろう。熱中症などで倒れる子どもが増加している。
暑さ、寒さに耐えられないのだ。許容範囲が狭くなっているのだ。少し暑くても、少し寒くても、耐えられないのだ。何か想定外の異変が起こったらどうなるだろうか。
許容範囲が狭くなっているのは、気温ばかりの話ではない。他人から、叱られたとき、叱られ慣れていないので極度に落ち込む子どもがいる。こうした面でも、許容範囲が狭くなっているのだ。上司が部下を叱るのに気をつけないと、即会社を止めたり、引きこもってしまう。
温室育ちの子どもが増えるのは、温室で育つ野菜が増えるようなもので、自然に育ったものとは大きく異なる。野菜なら、本来持っている味が出ないだろう。こんな事では、病気にも抵抗力の無い人間が増えていくのではなかろうか。そのうちに野性味溢れる国々の人達に太刀打ちできなくなるのではなかろうか。
(日記 今日は、終日、竹プランターづくりで余った竹を使って、花壇の囲いを作ったり、新型の竹プランターづくりにチャレンジしたりした。竹を縦に使ってのプランターだ。三階建てのプランターなのだ。これで、夕方まで時間を費やした。夜、7時半からゲートボールの練習。といっても、私は普段はゲートボールをやらないが、地区対抗ということで、付き合いで参加している。我がチームのキャプテンは93歳の男性だ。ゲームに参加しているだけでも、感心する。彼の長生きの秘訣である「胃袋を休める」と「友達を作って語る」を地でいっているような生き方だ。ある意味では手本になる。)