農事法人の共同作業
昨日の壮年会の総会後の懇親会のなかで、法人の理事長のNさんから、「明日のビニール張りの作業を手伝ってもらえんやろか」と言われた。
朝6時半過ぎに起きて、法人の農舎へ向かった。10人あまりが集まった。来月に搬入される苗(稲)の搬入に備えて、ハウスにビニールを掛ける作業を行うのだ。
田植え機にセットできるように苗箱に種籾を播き、成長を早めるためにビニールハウスの中で、温度を上げ、水をかけるのだ。ビニールハウスはそのためのものだ。
今日は、ハウスのアルミの骨組みに、みんなでビニールを掛ける作業を行った。ビニールを片側から骨組に掛け、留め金で固定し、さらに、その上からビニールひもで締めておくのだ。
昔なら、一人で長時間かかる作業は“い(結)”と言って、お互いが助け合って作業をしたものだ。こうして、田植えも稲刈りも、隣近所が助け合ってたくさんの人数で作業をしたものだ。
子ども時代の私達も、大人と同じように、“い”を行った。例えば、除草機をかける場合でも、一人で作業をすると、大きな田んぼに一人だけ入って長時間かかるが、友達といっしょだと作業効率も上がり、単調な仕事も楽しくできた。
近年は、このような作業方法はとらなくなった。個人で様々な機械を持ち、作業を行うために、隣近所が助け合って農作業をすることはほとんどなくなってしまった。
さらに、最近は、若者の農業離れが進み、地区では高齢化が進んだ。また、機械も高性能になり大型化し高価になって、経済的に全く採算が合わなくなってしまった。
そこで、私の地区では、農地を集約し、農道や水路を直し、会社組織にして、高性能の大型機械を購入し、さらに農舎を作って効率的に稲作に取り組もうとして、歩み始めたのだ。
おかげで、昔のように、時々共同作業をする機会が増えたのだ。作業をしながら、時々、普段とは滅多に話すことのない地区の連中とも話すことができるようになった。
単調な作業もみんなでやれば、結構楽しくできるのだ。退職した昨年春以来、回数は多くはないが、村の共同作業に参加できる機会が増えた。、
このような作業の延長に『片瀬豊年ばやし』が生まれたと思っている。この歌に私はたくさんの願いを込めた。
「 ♪ 片瀬自慢の イモ(里芋)、とショウガ
それに加えて いまい米 ♪ 」
是非とも、これらを片瀬の特産物として、次世代に残していってほしいと思う。また、
「 ♪ 我が子 よその子 みんな村の子
明日の片瀬を 支える宝 守り育てよ 世のために 世のために ♪ 」
「 ♪ 人のためにと やることが 回り回って 我がために
人を信じて いきましょう 持ちつ持たれつ いきましょう ♪ 」
昭和のよさを壊して、「経済優先」、「能率優先」、「自分中心」、「欲望中心」で、消費・浪費をしなければ回らない世の中になってしまったように思う。
今回の大震災を機会に、日本のあり方、自分自身のライフスタイルを見直したいと思う。被災者の皆さんのために、多少の負担を受け入れながら……。
(日記:午前8時より昼まで、「農事法人かたせ」のハウスのビニール張り作業に参加。快晴でとても気持ちがよかった。特にみんなで作業ができてとても楽しかった。普段、パソコンをしていることが多かったので、肉体作業で汗をかくのは快感だ。午後は、自宅で『数学のホームページ』作り。充実した一日だった。)