春の足音
2月も半ばを過ぎると
雪国の人間は 春が近づいてきたことを感じる
時々雪がちらつく 日があっても
余裕の よっちゃん
もう雪下ろしのために 屋根へ登ることはないだろう
二階の屋根から 大屋根に差し掛けた
アルミのハシゴを いつ下ろすか
井戸に沈めた 融雪用のポンプを
いつ外へ出すか
そんなことを考える 余裕が出てきた
田んぼの雪は 日一日と融けていく
雪の島が どんどん小さくなっていく
雪を取り除いて水菜に ビニールを掛けた
長い間 雪の下になっていた水菜が
少しずつ 上を向いて 伸び始めている
実家庭菜園の 春一番の収穫物だ
土手を歩けば 融けとばかりの雪の下から
春一番のご馳走 フキノトウが顔を出している
この苦みは 春を告げる味だ
桜の枝先には 寒い冬を一緒に耐えた
堅いが蕾が 出番を待っている
春は足音を立てて 一歩ずつ確実に近づいている
雪国に住む者には 心踊る季節の到来だ
もしも今 農耕馬がいたら
きっとまぶしい太陽の下で 跳ね回ることだろう
草も木も動物も 生きてる証を見せる季節だ
年など気にせずに 今年もがんばるか……
(日記 午前中は資料整理とパソコンファイルの整理。明日は村の「御法事」。今年は、我が班が当番になっているので、午後はその準備のために道場へ行く。帰宅してバンドのカラオケ作り。夕方、福井の孫達がスキーの帰りに我が家へ寄った。そう言えば、子どもが小さかった頃よく家族でスキー場へ行ったことを思い出した。)