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原発事故からの復興

13 9月

原発は未完の技術では
 原子力発電の利点はいくつかあるが、それよりも、毒性が強く放射性物質である核廃棄物を作り出し、これを処分する技術が確立していないと言われていることが大きな問題だ。「トイレなきマンション」などと」言われる所以である。

   一方、化石燃料は有限である。特に我が国のように資源のない国では切実な問題である。原子力発電に頼るのはある程度やむを得ない側面もあり、原子力発電の推進は国策であったのである。

   しかしながら、技術の確立していない原子力には、これまで様々な事故がつきまとう。そのたびに、御用学者などが「安全性」をアピールしている。かなり前のことだが、「そんなに安全だというのなら新宿に原発を作ったらどうか?」という意見まで出たほどである。

  また、全国の原発で事故隠しも頻繁に行われてきた。原発の地元説明会では原発の必要性を発言してもらうような働きかけ、いわゆる「やらせ」が各地区でも行われてきたことが明らかになっている。

   原発には、見えないところで大きな金が動いているようである。今や原発の交付金は、自治体の独自予算のように、何にでも使えるようになっている。交付金という名前の、甘いアメを用意して、原発を誘致してもらおうという考えでしょう。   

   個々の自治体にどれくらいの交付金が支払われるかということだが、出力135万kwの原発が建設される場合には、
   ◎運転開始10年前から、10年間で391億円。
   ◎運転開始後10年間で固定資産税も入れて計502億円。
になるとのことだ。

  原発を誘致した地区と誘致しない地区が存在するのは何故だろうか。やはり命・安全と引き替えに、危険性と隣り合わせの財源を、住民が受け入れない地区と、莫大な交付金に魅力を感じて地域の活性化を図ろうとする住民の多い地区によって考え方が異なるからだろう。

  原発が賛成か反対かを言う前に、政府も電力会社も「原発に対する正確な情報」を発してこなかったことが最大の問題ではないだろうか。莫大な補助金が出るということは、それだけ危険で環境に負荷を与え、住民の安全を脅かす可能性があったからではなかろうか。

   こうしたとき、専門家と言われる学者は安全性をアピールし、原発推進の先兵になってきたようだ。ここでも大きな金が動いたことは容易に想像できる。

   今の状況を考えると、福島県の方々は非常に不幸であったと思わざるを得ない。また、我が福井県もいつ何時どのような原発事故が起こるかわからないし、近隣の地域は、原発があるなしにかかわらず被害を受ける可能性は十分にあるのだ。

   原発の安全性に対して正しい情報を発信し、電力会社に対しても明確に問題点を指摘できる組織が今ほど求められていることは言うまでもない。福島原発の事故からの復興は今後何年かかるか想像もできなし。補償には莫大の金額が必要になる。

  野田内閣が、果たしてこの問題に対処できるのか、ここでは、政党間の争いなど醜くて小さな問題だ。国会議員の皆さんには、政治家を目指した原点に返って「オールジャパン」で事に当たっていただきたいと願わずにはいられない。

(日記 午前中、コンバインで刈り取った稲わらを束ねて軽トラックで運んだ。家庭菜園の材料として稲わらは貴重だ。今日も残暑が厳しく汗だくになった。その後、ウインドシンセサイザーの練習。午後は、家内と久々にプールへ行く。プール内を歩き、少し泳いだ。何人かの知り合いに会った。その後、事務所でハワイアンギターとエレキギターの練習。)

 
 

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