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ようやく『矢戸口ええとこ音頭』完成

13 8月

「民謡を作りたい」
 鹿谷町矢戸口のTさんから詩が持ち込まれ「矢戸口の民謡を作りたい」という申し出があった。昨年のことであった。民謡というと自分としては、二つの流れがあると思っている。一つは、日本で昔から伝わっている節回しの多い素朴なものと、現代風の楽器を使った明るいものだ。 私は前者のような民謡を作りたいと思っているが、簡単ではない。どうしても今風の民謡になってしまう。今回の『矢戸口ええとこ音頭』は、どちらかといえば、今風の新民謡だ。詩をいただいてから、メロディーを作るのはそんなに時間がかからなかった。しかし、編曲にはかなりの時間がかかった。

 専門家なら、逆かも知れない。私は音楽には素人だから、どのような楽器をどのように使えばよいかという確たる理論を持ち合わせていない。三味線、尺八、太鼓、鉦の他に何を使えばよいのか。いろいろやって聴いてみるしかない。試行錯誤の連続だ。

 カラオケが出来上がったら、Tさんご要望のAさんに歌の吹き込みを依頼した。自宅のパソコンでデジタル録音をした。3回ほど吹き込んでもらえば、後は全てパソコン上で編集できる。便利な時代になったものだ。

自宅で女性が歌う部分をデジタル録音するはるみ(家内)

「男性歌唱」と「男女歌唱」でCD化
 女性の歌は、家内にたのんだ。家内は、普段、歌の練習をしていないので高音が十分出ない。昨日練習して今日吹き込みを行った。5番の内3番はAさんが歌い、2曲は家内が歌った。

 CD化にあたり、一つは男性のAさんだけが歌っているもの。もう一つのCDは、男女が交互に歌うものだ。どちらも歌の最後の部分は一緒に歌うようにした。そして、もう1曲は、カラオケだ。

 そして、3曲入りのCD化を5枚作った。毎日やっていたわけではないが、半年ほどかかった。まだまだ未熟だと思う。この歌が、今後どのように生かされるのか、私は関知しない。どこかの誰かが、歌ったり、踊ったりすることを願うばかりである。

 それにしても、便利な世の中になったものだ。昔なら、レコード盤を作るなんて夢のまた夢だった。40年前、私は自作の民謡『勝山小唄』(作詞:島田慶雄氏)を業者に頼んでソノシートにするのがやっとだった。

 吹き込みは、小学校の音楽室で、三味線、太鼓、ピアノ、アコーデオン(私)、歌などを同時に録音したものだった。誰か一人が途中で間違えば、始めからやり直しだった。

 今は、パソコンの中に好きな楽器が入っている。命令さえしっかりすれば、指示通りに演奏してくれるのだ。歌の吹き込みも、途中で間違おうと気にしないでいい。後でよいところばかりをつなぎ合わせればいいのだ。この調子で時代はどんどん変わっていく。

 しかし、創造性だけは何時の時代も必要だ。これからは、これまで以上に創造性が必要だと思う。決まり切ったことは、 パソコンに任せればいいのだから。

完成した『矢戸口ええとこ音頭』のCD

(日記:午前中、民謡の吹き込み。午後CD編集。音のバランス、各パートのボリュームなどを調整。合間に部屋の整理整頓。夕方、事務所でパソコンを動かす。夜は、『ゲゲゲの女房』を見る。今日は時々雨が降るために、移植したキュウリが何とか生きられそうだ。 )

 
 

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