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捨てられない

24 4月

いつか何かの役に立つのでは……
 戦後の貧しい時代に子ども時代を過ごした私は、ものを簡単に捨てることができない。どんなものでも、「いつかは何かの役に立つのではないか」と思って保存する性癖がある。

 本が好きなので、家族と買い物に出かけた折には、待ち合わせはいつもの本屋の前と決めている。そうして買った本は、読み終えても捨てられない。

 週刊誌や雑誌もよく買うが、特集記事をカッターナイフで切り抜いてからしか捨てられない。新聞でも興味のある記事があれば必ず切り抜いておく。いつか何かの役に立つのではと思うからである。

 テレビの番組も、毎朝チェックしてビデオに録り、気に入った部分を編集してDVDに焼いている。整理のためには時間もかかるし、費用もかかるが、やめられない。
    こうして、我が家にはいろんなものがたまってていく。本は本箱には入りきれなくなってきている。

一生かかっても読み切れない
  退職を機に、これらを整理して捨てようとするが、これが簡単にはいかない。数学・まちづくり・教育・農業・音楽・パソコン(歌作りと描画)・ビジネス・創作・歴史・文化・漫画(描く方)・デザイン……と多岐にわたっている。集めたものは、いずれは間違いなくゴミになるだろうに……。

    これらの整理のために毎日半日は費やしているが、なかなか捨てられなくて整理できないでいる。現役時代と変わらないくらいのせわしい毎日が続いている。

 幸い息子が東京へ行ったために、仕事場に使っていた部屋が空いた。そこで家にある本やいつかは何かの役に立つだろうと集めた資料を今移している。しかし、壁面に作った本箱もそろそろ限界である。「捨てられないという気持ち」を捨てて、さっぱりしたいというのが、今の私の偽らない心境である。

(日記:午前中DVDなどの整理。午後部屋の整理。夕方から夜にかけて法事。)

 
 

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