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Archive for 5月 11th, 2011

文化の薫り高いまち

11 5月

病室にて
  午前5時55分起床、7時半頃自宅を出発して、福井医大病院へ。今日は、私の妻の手術の日だ。午前8時過ぎに病室へ到着。

  午前8時半に二人の医師が部屋へ到着。「よろしくお願いします」と挨拶。体格のよいK医師。スマートな若手のN医師。

  3階の手術室へ入る直前に、N医師から手術の時間などの説明を受ける。お二人に全てをゆだねて、後は手術の成功を祈るばかり。

  そして病室で待つこと3時間。手術を終え、麻酔も覚めて妻は部屋へ戻る。K医師から、レントゲン写真を見ながら、説明を受ける。2,3日は個室で過ごすことになる。

  待っている間に、持参した新潮新書『知的余生の方法(渡部昇一:著)』を読んで待つ。

文芸誌『山桐』を見つけて
  気分転換に待合室へ出向くと、そこには何冊かの週刊誌や漫画などが置かれていた。それらの中から、丸岡五徳会・文芸委員会発行の文芸誌『山桐(2009.9)』を見つける。

 216ページの充実した内容のある文芸誌だった。「詩」、「短歌」、「俳句」、「川柳」、「エッセイ」、「童話」、「小説」、「ドキュメント」などが掲載されている。

  短歌や俳句、川柳などの冊子は、どこでもお目にかかれるが、これだけの総合的名文芸誌となると“まちの文化レベル”が高くないと発行できないだろう。さすがは、「一筆啓上」や「子供歌舞伎」など、文化的な活動の盛んな丸岡だなあと思う。

  この中で、私の知人のWさんが小説「雨の日のスケッチブック」を書いていた。実は、この小説はWさんからすでに送られて読んではいたが、いい小説だと思う。

  もし、私に映画を作る才能があったら、映像化してみたいと思うような魅力ある作品だ。この小説以外にも、Wさんから送っていただいた小説がある。

  ほかにも興味あるエッセイがあった。歴史探訪ー『本願寺は、なぜ西東に分裂したか』も興味ある読み物だった。

 「浄土真宗は、親鸞聖人を開祖とし、親鸞聖人の著書「教行信証」を根本にすえた宗旨で、・・・・。中でも、「俗称西本願寺」と「俗称東本願寺」は国内最大の教団であるが、実情はやることなすこと、ことごとく対立し、いがみ合い、反目しあっている。・・・。」

 上記のような書き出しで、詳しく書かれている。そうだったのかと納得できる内容であった。他にも、興味ある内容が並んでいて、このような雑誌を作るまちはすばらしいと思った。

  Wさんは私より1歳年上で、かつて同じ職場に在籍したことがあり、当時から詩を書くことが得意であった。Wさんの作詞『森のあるまち』に私が曲をつけて、中学生に連合音楽会で合唱して貰ったことがある。

  昨年もお会いして、是非とも歌を作りましょうということで意気投合したばかりだ。Wさんは今小説を書きながら、家庭菜園などをやっているという。今年中には、二人で歌を作りたいと思っている。

    このブログ部を書いている横で、妻が、たくさんの機器や管につながれて寝息を立てている。早く直って普通の生活に戻りたい。

ここ2、3日の雨で川幅いっぱいに増水した九頭竜川。中州も川になっている。(旧小舟渡橋付近)

(日記:終日、病室にいる。完全看護で付き添いなど必要ないが、話し相手ぐらいはできるだろうと、今日明日は病院でとまることに決めた。昼食も夕食も病院の食堂だ。待っている間は、売店で買った『文芸春秋』や持参した本を読んでいる。ゴールデンウイーク中はほとんど雨が降らなかった。しかし、ここ2、3日は雨がよく降る。九頭竜川も増水していた。)