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宝の山

15 7月

 携帯電話は世界一の金鉱脈
 何時の時代も、人々は「金」を探し求めてきた歴史がある。アメリカのゴールドラッシュ、佐渡の金山、……「金」は貨幣として、装飾品として、人々を魅惑し続けてきた。金鉱山を持つ国は、それだけでとても経済的に有利だった。

 「金」は、貨幣や宝石としての価値ばかりではなく、現代の文明の利器と言われる携帯電話やパソコンなどにも使われて、価値を維持し続けている。ところが、この「金」を携帯電話などから取り出している企業がある。

 都市の中から、「金」を見つけ出すということである。こうした電子機器から、「金」を取り出すことができるということは、都市もまた一つの鉱山であると考えられる。特に日本では、使用済みの携帯電話から「金」を取り出す事業を軌道に乗せたことでとても有名である。

 この「金」だが、世界最大の金産出国である南アフリカの優れた金鉱山でも、鉱石1トンから取り出せる「金」は5~8グラムだという。ところが、1トンの携帯電話からは、驚くことにその30倍の150グラムの金が採れるのである。しかも、「金」だけではなく、「銀」や「パラジウム」など貴重な金属もたくさん採れるのである。

 役目を終え、廃棄される運命にあったパソコンや携帯電話だけではなく、メッキの廃液、歯科の材料、壊れた宝石などからも非常に有用な金属を採集することができるとのことだ。

リタイア人材は宝の山
 役目を終えた電子機器と人間を比較することには抵抗があるが、リタイア人材にも同じようなことが言えると思う。教職員や研究員、役所の職員、技術者、熟練工、銀行員などのうち、定年で第一線を退いた人達は、正に宝の山である。

 社会に役立つからといって、こうした人達が何時までも社会の第一線で働き、活躍し続けることは、後進の育成という観点からは必ずしも好ましいことではない。しかしながら、こうした人達の長年の経験や技術、アイディア、能力を眠らせてしまうこと、社会の大きな損失であるとも考えられる。

 長年働いてきた人達に、さらに働くよう促すということは酷なことではあるが、後進を指導するという立場、後進と共に働くという立場、様々な意見を述べるという立場などいろんな立場でその能力を発揮してもらうことは、社会にとって大いに有用であるように思われる。

 こうした人達だけで、新たに起業することも考えられる。効率や経済性、対費用高価等を重視するのではなく、社会貢献、生き甲斐などを重視した働き方があるはずである。前向きに、夢を追いながら、新たな人生を送ることは、後進に対して大きな励ましになるのではなかろうか。子ども達にも、高齢者が生き生きと活躍する姿は好ましい影響を与えるだろうと思われる。

 次世代育成という観点からも大いに意義のあることではなかろうか。

 リタイア人材は宝の山であり、これを活かさない手はないと思う。これを活かすことのできるまちこそ、さらに発展を続けることができるのではなかろうか。私もまだまだ何かはできると感じているし、そう思っている者が周りには沢山いると思っている。

(日記:午前中、資料整理。盆踊りで三味線をお願いする人と打ち合わせ。午後、外人女性に和太鼓特訓。玉の汗をかきながら、和太鼓の練習をする。その後、篠笛の楽譜書き。)

 
 

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