世界大学NO1のMIT(マサチューセッツ工科大学)
今日は外出しないと決めたので、終日Tシャツで過ごすことに決めた。そのTシャツの胸にはMITの文字が入っている。かつて、アメリカのマサチューセッツ州のMITやハーバード大学を見学したことがある。
そのとき、売店で買ったのがこのTシャツだ。売店でうろうろしていると、「学生か?」と問われた。片言で少し話をした。日々の研究は厳しそうだった。
今日の午後は、居間の整理整頓をすると決めた。私は、作業の時には、いつもビデオやラジオを聴きながら行っている。今日は、今年の1月2日に放映された『地球でイチバン 未来が見える研究所 ~徹底潜入MITメディアラボ~』を聞きながらの作業だ。
ところが途中から、すっかりはまってしまった。作業の手を休め本格的に見ることにした。キーワードや重要な会話はデジカメで記録した。
MITはノーベル賞受賞者を77人も出している実力のある大学だ。この大学には、『メディアラボ』がある。ここのポリシーは「つながる」だそうだ。
26人の教授の下、世界各国から集まった140人の大学院生が年間20件以上の発明や特許を産み出しているという。そして、メディアラボ創立者のニコラス・ネグロポンテ氏は次のように述べている。
「私がメディアラボを作った1980年代と今とでは時代は全く変わりました。当時はトップダウンの時代でした。カリスマ性のあるリーダーが優れたアイディアをひらめき、そのアイディアをもとに部下を動かして商品を作り世の中に打って出るのです。ソニーの盛田昭夫さんのようにね。」
「でも今はボトムアップの時代です。異質な人たちをつなぐことで生まれる想像もできなかった全く新しい何かが大切なんです。」
また、同氏は、「私たちがやっていることは、一企業のためではありません。人類全体のためです。」と述べている。この研究所は企業の献金で運営されているが、企業は研究には口出しできないことになっているという。
そして、この権威ある研究所の現在の所長は日本人の伊藤さんだ。伊藤さんは大学中退で、種々の職業を経験している。ニコラス・ネグロポンテ氏に言わせれば「伊藤さんを選んだのは、今までの所長達とは全く違う経歴を歩んだ人物だからです。」ということになる。
その伊藤氏は,次のように語っている。
「同じような人間がすごく賢くても、一生懸命考えても、なかなか解けない問題に、多様な人たちを入れると、いろんなモデルをそこにつないでみるので解決する可能性があがる。
今のイノベーションに必要なのはクリエイティビティーで、コネクター(つなぐ人)とか異分野に何が重要かというと、自分の固まった考えを壊すために違う世界につないでいくこと。そうするとだんだんクリエイティビティーが出てくる。」
異質な者が集まることによって、同質な者では創造し得ないものを産み出すのはアメリカが得意とすることかも知れない。あの池上彰さんも、このような状況を「異質な者が一緒になることで化学反応が起こる」と解説している。
こうしたことができるのは、リーダーの度量ではなかろうか。政局に明け暮れる日本の政治家の皆さんに彼らのラボの運営を学んでほしいものである。足の引っ張り合いでなく、力の寄せ合いを期待したい。
目から鱗の思い出、ビデオを見ていた。とても、ブルグでは語り切れない。はっきりしていることは、人には無限の可能性があると言うことだろう。
(日記 午前中は、和太鼓の練習用CDづくり。午後は、居間の整理整頓。途中でビデオ鑑賞になってしまった。マサチューセッツ工科大学のメディアラボの話だ。)