「例年通りです」は水戸黄門の印籠か
現役の頃の話だが、職員会議でいろんな計画が出されるが、「例年通りです」というと、あまり意見が出ず、簡単に決まってしまう。みんな安心してしまう。しかし、こんなことを繰り返していると、物事はどんどん停滞してしまう。
これは職場ばかりではない。どこでもそうだった。そのうちにマンネリ化してしまう。何をやっても盛り上がらず、そのうちに参加者も減ってしまう。地区の行事なら、何とかしなければと、抽選会などをやって人を引き留めようとするのだ。
我が地区も同様である。区民運動会に抽選会があり、秋祭りにも抽選会がある。最近では収穫祭にも抽選会がある。もう少し大きな範囲で考えると、我が猪野瀬地区の町民運動会にも抽選会があり、町民文化祭にも抽選会がある。
そして、多くは模擬店などがある。どれもこれも同じようなパターンになってしまう。抽選会や模擬店が悪いというのではない。これは車で言えば、片側の車輪である。もう一つの車輪は、祭りそのものを盛り上げることではなかろうか。
例えば、徳島の阿波踊りが人を惹きつけるのは、抽選会があるからでも、露天店があるからでもなかろう。踊りを競い合う各地の、各団体の「連」があるからであろう。見応えのある踊りが人を惹きつけるのだと思う。
これは、参加できる郡上八幡の祭りでもそうだろうし、見(魅)せるおわら「風の盆」もそうであろう。抽選会につられて八尾に行く者はなかろう。たとえ小さな村祭りでも祭り本体を盛り上げる努力は欠かせない。
我が片瀬でも、最近3年ほど前から、少しずつ祭りを盛り上げる努力をしている。いよいよ年度末の3月だ。小さい村なりの予算を組まなければならない。たとえわずかな金額でも、行事の盛り上げに、繋がるようにしたい。
それと同時に、子どもたちの出番を増やしたい。子どもたちの愛郷心を育てたい。地域での種々の行事は子どもたちを育てる教育の場でもある。子供にとっては、指導性を養うチャンスでもある。創意工夫を凝らすチャンスでもある。
楽しみながら、いろんなことを学ぶチャンスである。それには、私自身がいかに楽しめるか、そして子どもたちといかに楽しむか、これが今の私の課題である。楽しくて苦しい課題でもある。明日は役員会。このことをアピールしたい。
(日記 終日、区の会計処理。その中で、区費を少しでも安くできないか、一方では、地区の活性化を図れないか、そんことを考えながら、一日を過ごした。夜、前区長が我が家へ来た。2時間ほどいろんなことを話した。いかに地域の力のベクトルを合わせるかが我が村の課題だ。二つの力は、反対方向に引いたら、一歩も動かない。いろいろ話したが楽しい時間だった。)