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それって“当たり前”?

01 4月

活字に対する弱さ
  私たちは、新聞や様々な書籍など活字になった情報に対しては、それが真実であるかの如く受け取りやすい。しかし、新聞を二紙以上購読してみると、必ずしもそうでないことがよく分かる。

  A紙では重大であると捉えている問題でも、B紙では取り上げもしなかったり、小さな記事で済ませている場合が多い。新聞社の立場で記事の取り上げ方が全く違うからである。

  市教委勤務時代は、強烈なセールスマンのせいで、常に2紙以上の新聞をとらざるをえなかった(半分は気の毒に思って購読したが)。私は、活字が大好きだ。そこで、2紙以上を読み比べて見ると、ニュースの扱いに大きな差があることがよく分かった。

  1紙だと、新聞に書いてあることが事実であるかのような錯覚に陥る。一般には、読者は皆活字に弱いのだ。活字によっていつの間にか洗脳されてしまう危険がある。読んだ後、自分の頭で考えなければならない。

  行政の政策を一つとっても当事者として考えるのか、傍観者として考えるのかによってずいぶん異なる。どこから見ても非の打ち所のない施策などありはしないだろう。傍観者はただただ批判さえしていればよいのだから気楽なものである。

 やはり、一定の年齢になったら、浮き草のように立場をはっきりさせずに批判ばかりしていないで、自分の立場をはっきりさせて論評してほしいものである。そうでなければ人の信頼は得られないだろう。
 
    いつも野党の「立ち位置」が気になる。ただ、反対のための反対をしている場合が少なくないように思う。これって当たり前だろうか。自分の立ち位置をはっきりさせ、反対なら対案を示して議論を深めてもらいたい。他人を非難することは簡単だ。当事者意識を持ってもらいたい。

  映像についてもそうである。“百聞は一見に如かず”ということわざもあるように、私たちは映像には全く弱い。しかし、映像といえども全体の一部を切り取っているに過ぎず、よくよくその裏側や見えない部分を考えないと、判断を誤ることになる。

  少人数しか集まらない集会でも、全体を映さなければ、たくさん集まっているような錯覚を起こさせることは簡単である。マスコミがよく使う手だ。何万の大軍が合戦しているシーンも百人余りで十分表現できるように。

  マスコミは、表面的な取材しか行っていない場合が多い。「専門家」の意見も、怪しい。以前は、専門家というとその言動をそれなりに信用していたが、近年、特に原発事故以後は、専門家とは「何もせんもん(者)」のことで、オウムのように誰かのメッセージを述べていると考えたくもなる。

 視聴率を上げるためになりふり構わず興味半分に報道するマスコミの姿勢もこれでよいのだろうか?表現の自由のためと言ってしまえば、誰もこれを止められそうにない。見る者が悪いと言ってしまえばそれまでである。そのうちに、これが当たり前だと思ってしまうことになるだろう。

 今こそ、「当たり前」を疑問に思う力を子どもたちを育てなければならないのではなかろうか。そうでなければ、世の中は知らないうちに、とんでもない方向へ行ってしまうことになるだろう。TPPもよく情報を開示して、国民的な議論を行い、結論を導いてほしい。

  政治家に任せることを当たり前と思い、近視眼的に人を選ぶことを当たり前に思い、今の世の中の理不尽さを当たり前と思い、マスコミの報道を真実だと当たり前に思い、専門家の言動を真実だと当たり前に思うのは、そろそろやめて自分の頭で考え、「それって当たり前?」と疑ってみてはどうだろうか。

同窓会ということで写真を探してみた。あれから40数年。夏の林間学校で一本松へ。堰堤で泳いだときの記念写真。

(日記 午前中、平泉寺小中学校校歌の伴奏カラオケのCD作りを行った。今年度中に60歳になる平泉寺中学校卒業生の『還暦記念同窓会』が行われ、そこで校歌を歌うためだ。当時の平泉寺中学校には、音楽教師がいなくて、大学で軽音楽同好会に属していた私が音楽担当を命じられてのだ。今年還暦を迎える連中のbん音楽の授業を私が受け持っていたのだ。バイエルのバの字もできない私が、ピアノを弾いて音楽をん教えていたのだ。彼らは、もう一曲、40数年前に私が作った『明日になれば』も歌うというので、それもCDにした。午後になって完成したので、幹事のO君に電話をかけて取りに来てもらった。私の部屋でO君と雑談をした。とても楽しかった。午前10時過ぎに、息子の家族が3人の子どもを連れて横浜へ帰って行った。息子は、先週家族を連れて車で帰省し、翌日には仕事のために孫達を勝山に残して横浜へ帰って行った。そして、昨日新幹線で帰ってきて、今日はもう家族を乗せて車で横浜へ帰るのだ。孫達は、1週間我が家で過ごした。少しずつ、大人になっていくようだ。)

 
 

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