農業をビジネスと考えると
今農業は岐路に立たされている。後継者がいない地区が多いからだ。後継者がいない理由の一つに農業で食べていくことが困難だからだ。農業をそろばん勘定で考えると、成り立たないだろう。
私の集落では、農業の後継者不足や高齢化から自分で田畑を守っていくことが困難である。そこで、会社組織にして集団で農業に取り組んでいるのだ。それが「農事法人かたせ」なのだ。しかし、米以外は、簡単に利益を生み出せないでいる。
と言うよりよりも、補助金がなかったらその米作りさえも経営的には成り立たないのだ。もしも、広大な外国で米作りを行ったら、一俵(60kg)15,000円あまりの米が数千円でできるのだ。
我が「農事法人かたせ」では、里芋も作ったが大幅な赤字であった。総会では、「里芋作りは止めた方がよい」という意見が多く出た。一番金がかかるのが人件費だ。経営となると、全ての作業に時給いくらかで賃金を払わなければならないからだ。
ところで米作りだが、本当に「農事法人かたせ」で作っているのかとよく考えてみると必ずしもそうではない。
というのは、苗はJAで買い、田植えは自分で行うが、実った稲はコンバインで刈り取り、脱穀し、籾は田んぼからJAのカントリーへ直送するのだ。ここから先もJAが請け負うのだ。そこで乾燥し、臼すりを行って玄米にするのだ
最初と最後は、JAで行い、途中の作業だけを法人が請け負っているのだ。そのために、JAにはかなりの金を払うことになる。これが今の米作りだ。片瀬では、乾燥から後の作業も、自前でやろうとしている。
そこで、里芋作りを、始めと終わりだけJAではなく「農事法人かたせ」が行い、途中の軽作業は希望者が行ってはどうかということだ。全てを法人が請け負うと、赤字になるかもしれないが、個人が途中を請け負った場合には、「時給はいくら」という考えではなく、自分の生き甲斐として自分のペースで空いた時間にのんびり作業を行えばよいのだ。
どうせ家でのんびりと過ごしている人たちが、自分の健康のためや生き甲斐のために、空いた時間に田んぼに出て里芋やショウガを育てることはそんなに大変ではないように思われる。
結果的に、それが時給300円であろうと、500円であろうと何にもしていない時間なら、健康的な生き甲斐作業だと思えば収入があるだけでもよいのだ。年金ももらっている人ならなおさらだ。
何とかこのような発想で法人では経営に成り立たないという里芋やショウガ作りを維持できないかと考えている。そして、片瀬の特産物作りを行えたらと思っている。今年、私はこの方法を試行しいと考えている。
(日記:午前中、メロディー作り。たいしたメロディーではないが、少しずつ増えている。午後は、事務所に区長が尋ねてきた。2時間ほど話し込んだ。その後、「数学のホームページ」づくり。余り能率が上がらなかった。夜、7時よりALT3人が和太鼓の練習にやってきた。左義長太鼓を教えた。今日で2回目だ。本番で少しでも左義長太鼓をたたいてもらいたいと思う。)