読みにくい枝野発言
野田首相と関係3閣僚は13日、関西電力大飯原発3、4号機の再稼働を「妥当」と判断したが、判断の根拠としたのは、「安全性」と電力需給面の「必要性」の二つ。しかし、子の二つを信じがたい人が多いのではないか。
野田政権には「原発ゼロ」への焦りがあるように思う。というのは、もしも国内にある原発54基の全てが止まっても夏の電力需要を乗り切ることができれば「原発ゼロ」でもいけるということになってしまうからだ。
そうなると、経済産業省幹部の中には「再稼働のハードルはさらに高くなる」との危機感があるからだ。従って、何が何でも再稼働させたいのだろう。そうした焦りが見え隠れする。
しかし、思うように事が運ばない。近隣の知事や大阪市長の言動も今後の選挙を考えると無視できない。枝野氏も関西電力大飯原発3、4号機の再稼働に理解を求めつつ、「恒久的に原発依存度をゼロにする」と発言してる。
枝野氏のぶれた発言に、周囲の不信感は高まるばかりである。これでは、今年の夏の電力需給の厳しさだけを理由にして再稼働への同意を得ることは難しい。政府は将来にわたる原発の位置づけを明確に地元に示す必要があるがそれができていない。
電力は本当に不足するのだろうか。専門家の中にも「猛暑になっても乗り切れる」との意見がある。そんな中で、電力会社や政府は「不足するから再稼働」との論理で進めようとしているが、「不足するなら節約と新しいエネルギーへの転換を図る」ことで乗り切れないのかと私は思う。
今国民に一番必要なのは、多少の我慢ではなかろうか。電力不足と行っても、真夏の日中の十数時間のことだ。この程度のことも我慢できないようなわがままではこれから先思いやられる。東日本の人達のことを思うとこんなものではなかろう。
今や、電力会社の言うことは誰も信用していない。政府の言うこともぶれていて国民の信頼を得てはいない。そんな中で「原発がなければ再稼働」とか「火力発電で穴埋めすれば燃料費が高騰する」ということで「値上げ」を言い出している。
電力の需給試算もころころとかわる。原子力ムラの発信する情報は「原発がなければ電力不足に陥る」の一辺倒だ。政府は、産業界と大阪維新の会などの「安全性に問題あり」や「電力は足りる」という意見の間で足腰が定まらず、確たる方針を出せずにいる。
利害関係の対立する中で、「あちらを立てればこちらが立たず」の中で、ぶれた発言を繰り返す枝野氏を見ていると気の毒ですらある。脱原発を目指すならその方向性と手順を明確にした方が、国民も理解しやすいのではなかろうか。
(日記 午前中、区長としての事務的な仕事を行う。役所へ行き、担当者と話しをしたり、貯金通帳で金の出し入れをするためにJAへ行ったりする。午後は、法人で借りた畝に里芋の植え付けと生姜の植え付けを行った。特にショウガの植え付けには苦労した。「六呂師から購入した牛糞堆肥」と「油かす」とほんの少し「化成肥料」を元肥として入れ、その上に種ショウガを置いて土で覆い、さらにその上に押し切りで細かく切った藁を乗せ、最後に黒ビニールマルチで覆った。1ヶ月後には芽が出るだろう。里芋もショウガも昔からの片瀬の特産物だ。午後は、自分にとってはかなりの肉体労働だった。特に鍬を扱うのに筋力を要した。でも充実した農作業だった。)