算数の授業を見ると
昨日から、勝山市で、『第24回東海北陸地区へき地教育研究大会福井大会』兼『第58回福井県へき地複式教育振興研究大会奥越大会』が、開催されている。そして、今日はの市内の小規模校である平泉寺、野向、三室の3小学校で公開授業や研究協議が行われた。
私は、校長のお誘いを受けたこともあって、平泉寺小学校の研究発表会に参加した。9時から、1・2年、3・4年、5・6年の複式授業が行われた。一人の主になる教員と、学習支援員がペアになって、一つの教室で2学年を指導するのである。
いずれの学年も算数であったので、私の本職(数学教員)でもあり、とても興味深く研究授業を参観することができた。また、授業を見ていて私なりの意見も持つことができた。
それを一言で言えば、小学校1年生では、引き算をやっていたが、指導者として考えるべきことは2つあると思った。すなわち、「なぜ引き算になるのか」ということと、「どうして引き算の計算をするのか」という二つである。
とかく、子供達は、数字を見ると、加減乗除のいずれかの計算をしてしまう。そして、かなりの子供がミスをするのである。この二つをはっきり区別しながら、教師は指導にあたらなければならないと思った。
なぜ引き算になるのかとを理解させるための図と、引き算の計算を理解させるための図では、自ずから異なると私は考えている。多くの指導者は、これらを一つにして指導しているように思えてならない。
昨年までなら、市内であれ、市外であれ、時には全国大会でも、必ず発言したものだが、現役を退いた今となっては、発言は控えようと思った。
私は、小学校の算数に対して、もう一つ考えていることがある。それを一口で言えば、「算数は足し算だ」であるということだ。足し算が理解できて初めて、引き算がわかり、かけ算がわかり、割り算がわかると思っている。
算数のできない子供達は、特に文章題を見たときに、どんな理由でどのような計算をしなければいけないのかが理解できないのである。確信の持てないまま、加減乗除のいずれかをしてしまうのである。
とにかく、久々に研究授業を見、研究会に参加して、わくわくしたものである。それと同時に、指導法の研究はどんなにやってもやり過ぎることはないと思った。楽しい一日だった。
(日記:午前中、平泉寺小学校の研究会に参加。午後は、私の壊れたパソコンの修理にY君がやってきたので、それに立ちあった。夜は、猪野瀬の町民文化祭に出演するための演し物の練習を行った。今回の文化祭では『片瀬豊年囃子』に歌も入れて、銭太鼓と女踊りを披露する予定である。)